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テレビの話

2022/12/06

こんにちは。

たいした話ではありませんが、
自身の記憶のメモとして書き記してみます。

私の年代というのは、子どものころはテレビしか楽しみがなかったなと思います。
テレビをみて育ったといっても言い過ぎではないと思います。

先日、俳優が急逝されましたが、彼のデビュー作の刑事ドラマはとても大好きで、
毎週必ず見て、ビデオにも録画し、放送後は台詞を覚えるぐらい何度もくり返し視聴しました。話の展開、さまざまな感情などはテレビドラマから学んだのかも知れません。大学受験に向けての勉強までかなり見ていました。テレビ、ゲーム、マンガ、…大人からは「遊び」と一蹴されてしまいそうなものからいろいろなものを私は学んだと思っています。

もう10年も前の話になるでしょうか。中学受験対策の国語の授業をしているときのこと。確か時代劇のような作品で何かの仇討ちのストーリーだったと記憶しています。当然、仇討ちの前後では登場人物は胸がしめつけられる感情があり、それが展開として十分に伝わるはずなのですが、文字情報としてその感情がしめされていない児童が、「それは悲しいのですか」ときょとんとした表情で私にうったえてきたのです。私にはこれはかなりの衝撃でした。

感情を文字情報でしか感じられない、文字情報だから本当の感情として体験することができない。そういう体験を補完してくれるのがテレビドラマであったり、映画であると思うのです。もちろん、小説や物語を読めばいいのでしょうが、くやしい思いをしたことがない者には、くやしい場面を見てもそれがくやしいといいう感情で昇華することができないのです。それで本当にいいのでしょうか。

最近のテレビはなんたら、といろいろな消極的な意見がインターネット上で伝えられていますが、本当にそうなのでしょうか。私は今でも毎週3つドラマを見ています。映画も好きです。作品を見ると心揺さぶられる体験もできます。その余韻に浸ることもできます。そういう体験がしにくい人たちがもしかすると増えている、つまり、テレビをみてもその内容、意図するところがよく分からない、理解できない人たちが増えているのかもしれません。

動画サイトの動画の方がおもしろい。そういう意見もあるでしょう。どちらが好きか嫌いかはそれぞれの価値判断ですから、動画サイトの動画を好むのもいいでしょう。もちろん、私も動画サイトをしばしば視聴しています。それでも、やはり制作者がいろいろな思いをこめて作っているテレビドラマや映画ももっと見てもらいたい。特に、児童・生徒のような感情の振れ幅が大きな世代にはもっとみてもらいたい。案外、読解力はそんなところからも向上させることができるのではないかと思っています。(こう書いてしまうと、安い方法論のように受け取られてしまいそうでこわいのですが・・・。)

児童・生徒は確かに忙しいのですが、夕飯のひととき、もしご家族でいっしょの時間がありましたら、テレビをいっしょに見て、いろいろ語り合ってみてはいかがでしょうか。

メモ書き程度にここに記しました。

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