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授業しながら思うこと~国語はちゃんとできるようになる!~

2023/06/11

お久しぶりです。

何も更新せず6月になってしまいました。
その時、その時しなければ多く、どうしてもブログにまで手が回りませんでした。
今は少しゆとりができたかなと思うのですが、ちょっと時間が経つと次のするべきことが現れて、それに追われるようになるのでしょう。

言い訳じみた話は別にして、最近授業をしながら思うことを1つ。といっても当たり前と言えば当たり前なので特別に書くことでもないのですが、備忘録程度に書いておきましょう。

世の中はどうも効果、成果を急ぐあまりに、効果、成果にだけ焦りすぎてしまう傾向があります。時代が時代なだけに仕方がないのかもしれません。
「効率的」「コスト・パフォーマンス」「タイム・パフォーマンス」というキーワードを標榜し、人々の耳目を集めることもしばしばでしょう。それも時代の傾向なのかもしれません。

私が最近気になることの一つが、「効率的」「コスト・パフォーマンス」「タイム・パフォーマンス」の本当のところ、そのプロセスで何が起こっているかということです。

例えば、1~10までの手順がある事柄を「効率的」に進めようとするときに、途中の2、5、7の手順が省かれていたのなら、それはそれで大丈夫なのかという不安が私にはあるのです。省かれた手順の中に、もしかしたら本当は大切な部分が抜け落ちていたらどうなるのでしょうか。そこで終えた先に、得られた結果の先にあるものは本当に求めていた結果でありうるのかという疑問がありませんか。「効率的」っぽく見えることの中には、本当は単に作業を省いただけのことがあるように思えてならないのです。

話を国語の学習に進めてみましょう。
しばしば受ける質問で、「どうやれば・・・できますか」「・・・するコツは何ですか」というものがあります。どの教科もそうですが、私はまずはその教科の本質をなぞること以外には目標は達成できないのではないかと思うのです。国語の場合、文章が読めるようになるためには、まず読むという行為をしなければならないですし、読んだ内容について自分で考えなければならないでしょうし、さらに語彙をちゃんと知っておかなければならないでしょうし、集中力も必要でしょうし、いろいろなプロセスを踏んでの結果として読めるようになると思うのです。文章に集中できなければ、読めたとしてもわかってはいないでしょう。語彙がわからなければ、その文意を正確に把握できないでしょう。考えなければ、筆者との対話もできないでしょう。そこをすっ飛ばして「点数だけを求める」方法論、コツを求めても何も得られないと思うのです。

いろいろなお子さんをお預かりしていると、やはりこういう方法論、コツを求める、効率性を求める子、保護者もいらっしゃいます。語弊を恐れずに申し上げると、おおよそ伸び悩んだままになってしまいます。時間をかけても、ちゃんと手順を踏んだ子は確実にできるようになっているのは授業を通してわかることですし、ちゃんと正答数、点数にも表れているのです。もちろん時間はかかります。場合によっては1年も2年もかかります。(周りの大人は待つしかありませんが…。)それでも、ちゃんとできるようになるのが国語という教科なのは確かなことなのです。

「国語が伸びない」
「国語が足をひっぱる」
そういう状況になれば、こうしよう、ああしようといろいろ考えてしまうという事情も分かります。もっと手っ取り早く結果が得られるようになりたいという気持ちも十分にわかるのですが、大切な手順をそぎ落としていないか、すっ飛ばしていないかをもう一度確かめてみてください。

できない理由は無駄なことをしているからではなく、大切なことを抜かしているからです。それが本当のところではないでしょうか。ちゃんと読んで、考える子はちゃんとできるようになっています。それが私がここ数か月授業をしていて気づいたことです。当たり前と言えば当たり前の話なのですが・・・。

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