2021/11/01
こんにちは。
今回は小学生の国語の勉強の第一歩について書いてみましょう。
ここでは、1、2年生の低学年、3、4年生の中学年、5,6年生の高学年に分けて書きます。
■低学年■
①文字(ひらがな、カタカナ、漢字)をゆっくり書いてみよう。
②教科書をゆっくり書いてみよう。
③ご飯を食べたあと、家の人と会話をしよう。
④いろいろな本で出会ってみよう。
低学年で身につけたいことは、「ゆっくり学ぶ」という姿勢です。とかく、学習というと「速さ」が求められるのですが、速さの担保になるのは「ゆっくりと学んで」得た知識です。「速く身につける」というと、なぜか「かっこいい」「かしこいね」という評価に繋がってしまいますが、「速い」ということと「雑である」ということでは雲泥の差があります。低学年のうちは「ゆっくり学ぶ」ことをぜひ心がけてもらいたいですね。
■中学年■
①伝記や物語を読んで、いろいろな考えに触れてみよう。
②自分以外の人の気持ちを想像してみよう。
③ドラマをみて、その内容を一言でまとめてみよう。
なんじゃいという内容ですが、この時期に身につけてもらいたい力は「想像力」、「総合力」です。
ここで言う「想像力」というのは、好き勝手に何でも考えようということではなく、主観から離れ、客観的に物事を考える力です。「私は○○だと思う。」というだけではなく、自分以外の人はどう思っているのか、ある事実に対して、自分とはどのように異なった捉え方をしているのかを、ぼんやりとでもいいので、考えてもらいたいのです。その「想像力」が文章を深く読み取る力と結びついてきます。
③は、自分のことばで内容をまとめる練習です。いろいろな出来事を総合して、自分の言葉でまとめる「総合力」は自分の言葉で自分の考えをまとめる力と結びついてきます。
■高学年■
①社会に目を向けよう。社会で生きるいろいろな人々に目を向けてみよう。
②図書館、図書室に行って、いろいろな本の題名を眺めてみよう。
③新聞やニュースの見出しを眺めてみよう。
④社会の教科書、理科の教科書を読みましょう。教科書のコラムも読んでみよう。
これもなんじゃいという内容に見られてしまいますが、ここで伝えたかったことは、文章を読む以前に、私たちの社会にはさまざまな現象があり、それが文章で扱われているんだよということです。
社会というのは同じ町内だけではなく、日本、世界と範囲も広げて考えたもらいたいのです。文章を読むというとき、何が書かれているか分からないということの根本にあるのは、そもそも読み取ったところで、そのテーマのことがよくわからないということです。例えば、環境問題は私たちの身近にある問題の一つですが、具体的に何が問題なのか、それについてどのような考えがあるのかを、あらかじめ知っているのと、知らないのとでは、文章で扱われそれを読み解くときに、その差が非常に大きいのです。要するに「知っていれば読める」のです。
そのきっかけを、①~④で試みてみようということなのです。
一通り書いてみましたが、参考になればいいですね。
少々、ハードルが高いものもあるのですが、できることからぜひチャレンジしてください。
(もちろん、高学年が低学年、中学年の取り組みを行うのもありです。低学年が高学年の試みを行うのもありですよ。)