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“読み飛ばし”が思考を止めるとき

2025/07/18

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こんにちは。お久しぶりのブログ更新。


「一気に読んだけど、意味がわかりませんでした。」

授業の中で何度も耳にするこの言葉に、最初の頃は少し戸惑いました。文章の内容そのものよりも、“読む”という行為のあり方が問われているように感じたからです。

現代の子どもたちは、情報に囲まれて育っています。スマートフォンをスクロールする指先のスピードは、文章の読解にも無意識の影響を与えているように感じます。“読み飛ばし”という習慣は、時に「意味がわからなかった」ではなく、「考える前に通り過ぎてしまった」ことを意味しています。

そもそも「熟読」とはどんな行為でしょう。
現代の読書習慣は、情報の取得を目的とした“スキャン型”になりがちです。しかし、本当の「読む」は、目を通すことではなく、“問い直す”行為に他なりません。
ある文を読んで「分かった気になる」ことは、実は思考停止の一形態です。意味をすぐに受け取るのではなく、「本当にこういう意味なのか?」と自問することで、文の奥行きや背景にまで思考が届いていきます。
ただの“解釈”ではなく、“疑問”を生むことが熟読の醍醐味です。「なぜこの言い方なのか?」「筆者は何を避けているのか?」といった問いが、児童・生徒の思考を根底から刺激します。文章を読むことで、新しい視点や疑念が生まれ、それが思考の深まりに繋がっていくのです。

問い直しは一人では完結しません。生徒と教師との対話の中で、「この文をどう読んだか?」を話すことで、それぞれの理解がぶつかり合い、揺さぶられます。そこから“自分なりの問い”が育っていくのです。

だからこそ、小山国語教室では「熟読」を提唱しています。立ち止まり、戻って読み直す。その時間こそが、思考の扉を開く第一歩になるのです。

小山国語教室が「問い重視」の指導を行うのは、問いの質が思考の深度を決めるからです。熟読とはつまり、文章を通して“より良い問い”を見つけるための旅なのです。

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