2022/02/21
こんにちは。
中・高・大の国語の入試問題を眺めていると、
やはり知っている言葉の数、知っている知識や事実の数が決め手になるのかなと思います。
といっても、学年がある程度上がってから「語彙力をつける」といってもなかなか難しいものです。
各種参考書、問題集があってもそれを手にして学習するのは一苦労です。
もちろん、当学院でも語彙の学習、語句の意味を確かめながらの文章の読み取りは行っていますが、学年相当に満たない語彙、知識の数ですと、ちょっと難しい文章ではお手上げになってしまいます。
話は逸れてしまいますが、今の自分が持つ語彙の数は、どのようにして集められた数なのでしょうか。
「読書をすれば、語彙が増える」と言いますが、これも条件付きです。
ものを読むというのは自分が持つ語彙に強く依存していますので、自分が持たない語彙と出会いがあったとしても、「その時に」「適切な」語彙とのかかわり方を持たなければ、単なる「わからない言葉」で終わり、その数が多ければ、内容を読み込んでの読書からは程遠い、文字を眺めただけ、言葉を読んだだけ、ということになります。実際に、本を読んで知った言葉の数は、自分が持つ言葉の数のうちのほんのわずかにすぎないはずです。
「単語帳や参考書、問題集をたくさん取り組めばいい」というのも、単に問題を解くための反射神経がよくなるぐらいの話です。
では、どうすればいいのでしょうか。
赤ちゃんはどのようにして言葉を覚えていったのか考えてみてください。
赤ちゃんは読書もしませんし、単語帳、参考書、問題集も使いません。
では、どこから言葉を覚えたのでしょうか。
それは、周りの大人、周りの友達、音声や映像から聞こえる、見えるものから、1語、1語を獲得していったのです。言葉の習得の原点はまさにそこだと思います。それは学年が上がっても変わらないことでしょう。
国語は独学でできるか。それができる児童、生徒はそもそも国語ができる方で、それは一握りなのではないかと思います。多くの児童、生徒はまず言葉を1語、1語から丁寧に伝える必要があるはずです。
児童・生徒の皆さんの中に、「わからない言葉はないですか。」と先生が気を配ってくれる国語の授業を受けている人はどれぐらいいるでしょうか。この気配りがないと、結局、わかっているつもりで、ぼんやり文章を読んでしまうことでしょう。国語を教える大人にはぜひ「わからない言葉はないですか。」と聞いてあげてください。わたしもできる限り聞いています。だから、文章の内容がわかってから、問題を解くことができるようになるのです。
それが小春学院の国語の指導の根底にある想いです。
※当学院の国語指導にご興味を持たれましたら、お問合せだけでも結構です。ぜひお声をお聞かせください。
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