2022/09/29
こんにちは。
しばらく体調を崩してしまい、ブログ更新までたどり着きませんでした。
今はまだ本調子とまでは言えませんが、大分良くなってきていますので、これから少しずつブログを更新し続けていきます。
その復帰第一弾がこの夏に取り組んだ「詩」づくりの作品紹介です。
児童から承諾を得たものをこの場で紹介いたします。
今回の作品は小学5年生の男子の作品です。
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「木々の夢」
ぼくは木
ぼくも木
いろんな物に
使われる
ぼくはなりたい
木炭に
ぼくはなりたい
木材に
ぼくたちは
人間に
使われる
人の役にも立つ
人を傷つけることもある
ぼくたち自身は
何もできない
ぼくが
切られる時が来た
こわい けれど
うれしい
ぼくは
みんなに喜んでもらいたい
ぼくも
人の役に立ちたい
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いかがでしたか?
森林の気持ちなんて
ぼくらは何も分かっていません。
森林に気持ち?
その発想自体が非科学的かもしれません。
でも、詩はそれが許されるのです。
木を切り倒して、自分の都合のいいように利用する人間。
そんなことだめだよと訴え木を守ろうとする人間。
でも、私たちは耳を澄まして木の声を聞いたことがあるのでしょうか。
木の気持ちを考えたことがあるのでしょうか。
子どもは周りの大人に育てられ、養われ、
「ああなりたい」「こうなりたい」と夢を持ちます。
木々もきっと生長しながら、「木炭になりたい」、「木材になりたい」と
将来の夢を持っているのかもしれません。
でも、実際に現状が変わるとき、自分自身が変わるときには
複雑な思いがあるものです。
「こわい けれど うれしい」
成長する子どもたちもきっとこんな思いを持っているのかもしれません。
木も、人間も実はみんなに喜んでもらいたい、みんなの役に立ちたいという社会の中での自分の存在を確かなものにしたいのではないでしょうか。
そんな思いが伝わる詩ですね。素敵です。
彼はずいぶん作品を書いてくれました。
詩集ができるぐらいたまったかな?
こういう子どもの感性が、様々な言葉や経験の中で、
大人の感性、素養、教養に繋がってくるのではないでしょうか。
型にはめることから始まった「詩」づくりですが、
だんだんと自分の内面、心を写す作品へと転換してきました。
こういう実習というのは本当はもっと国語教育の中で取り組む方がいいのではと思うのですが…。
次回は別の児童の作品を紹介させていただきます。
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