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「速読」トレーニングではない、文章を「速く正しく読む」トレーニング

2022/11/17

こんにちは。

冬の到来とともに、受験シーズンも到来してきました。
今年度受験される児童・生徒たちにとって、これからの数ヶ月が受験への本気モードで臨む時期になりそうですね。

受験時期をむかえ、国語では何をするべきかという話になりますが、その話は別の機会に述べるとして、今回はどのように文章を速く、正確に読めるようにしていくかということについて書きましょう。

「試験時間内に文章を読み終えることができない。どうすればよいでしょうか。」というご質問を受けることがあります。乗り物でしたら、「速くすればいい」と単純な話になりますが、文章を読むときにはそれは要注意です。
ただ単に「速く読む」だけですと、多くの場合、文章の内容はほとんどわかっていません。問題を解いたところで、結局また読み直すことになるだけです。だからといって「内容が読み取れるぐらいゆっくり読む」と試験時間が終わってしまう。ではどうすればよいでしょうか。

脇道にそれますが、皆さんは試験に出される文章の長さを何分で読んでいるか計ったことがありますか?模擬試験の文章がどれぐらいの長さ、ページ数になるかは、それぞれの試験で異なりますが、1つの文章の始めから最後まで読み終えるまでに、自分がどれぐらいの時間をかけているか、実はあまり分かっていないのではないでしょうか。一度取り組んだ模擬試験の問題でかまいませんので、まずは自分がどれぐらいの時間をかけて文章を読んでいるのかを計ってみてください。この時の注意点は、理解がともなうぐらいの速さで読むということです。速さをだれかと競っているわけではありません。ご自身の現状を知るためのものですので、理解がともなうぐらいの速さで計ってみてください。そして、計った時間を基準にして、同じ文章を時間をおいてからもう一度読んで見てください。一度読んでいる文章ですから、速くなっているはずですね。その積み重ねが文章を「速く正確に読む」ためのヒントです。最初から速く読もうとして読むのではなく、現状を知ってから、無意識に速く読むようにしていくのです。

日頃の学習であれば、教科書の文章を読む時間を計ってみる。それを毎日くり返してみるといいでしょう。受験間際であれば、過去問に取り組んだ後に、見直しで文章を読むのにかかった時間を計ってみればいいでしょう。自分が読むのにかかる時間が分かれば、テストの時の時間配分の参考にもなりますね。

世の中には時間を計る道具として、ストップウォッチとタイマーがあります。かかった時間を計るのはストップウォッチで、制限時間を設けるために使うのはタイマーです。過去問や演習問題に取り組むときには、タイマーが有効になりますが、文章を速く読むためにはストップウォッチが有効です。

陸上競技で短距離走あるいは長距離走いずれの競技は速さを競う、走る時間の短さを競うものです。両競技で実際に使われるのはタイマーではなくストップウォッチではないでしょうか。速さをつけるには、同じコースでも何度も時間を計っていくのです。

国語の文章も同様です。同じ文章でも何度も読み、内容が分かっていても何度も読むことで、読む速度をつけることができ、それが別の文章でも可能になるのです。短距離走者、長距離走者がコースが変わるとタイムが全然違うということはないでしょう。それは同じコースを走る段階で、速く走るフォームを自分なりに形成していくからです。国語でも、同じ文章を読む段階で、読むフォームを自分なりに形成していくこと必要があります。それが「速く正確に読む」ためのトレーニングになるのです。

はじめはゆっくり、内容をとりながらでいいでしょう。少しずつ速さをつけながら読み、そして、どのように意識を持っていけばいいのか、読み方の強弱をどうつけていけばいいのかをトレーニングしていけばいいですね。

受験シーズンに入り、速く読むことができずあ国語の学習を諦めている人もいるかもしれません。しかし、本番までにその速さをつけるとレーニングは今からでも十分間に合います。ご健闘をお祈りしていいます。

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